私は湯本香樹実作の「夏の庭」という本を読んだ。この本は少年たち三人と一人のおじいさんが出会い、そこから物語が展開されていく本だ。この本はおじいさんと彼らの日常を描いた物語だが最終的にはおじいさんは死んでしまうがその死を彼らが乗り越えて大人になっていく内容である。


 私がこの物語で印象に残っている部分が 3 つある。一つ目は少年たち三人とおじいさんが仲良くなった部分だ。理由は私はこの部分から物語が本格的に動き出したと考えたからだ。2 つめはおじいさんが戦争の体験談を話した後に「こんな話、しなきゃよかったろ」と言った部分だ。このことからおじいさんも苦しみながら生きていることがわかる。3 つ目はおじいさんが死んだあと少年たちが植えたコスモスの花を見ていたことだ。このことからおじいさんに対する思いがずっと残っているということを表しているのではないだろうか。これらの出来事から少年たちは成⻑しているという印象を私に与えた。


 私はこの物語での最重要人物はおじいさんだと考えている。理由は少年たちに死ということを教え、彼らの心を大きく変え大人へと成⻑させる道を作ったからだ。もし私がおじいさんとかかわっていたなら今後の人生が死を理解することによってかなり変わっていたのかもしれない。この本を読んでいる時私はとてもほほえましく感じられた。少年たちとおじいさんの日常が楽しそうだったからだ。しかし、読み終えたとき悲しく感じた。いままであった日常がなくなってしまったが同時に少年たちが成⻑しているということも実感することができた。この物語は私に人とかかわることの大切さを教えてくれた。こう考えたのは実際少年たちがおじいさんという人物とかかわったことで大人になることができたからだ。人との関わりによって人生が大きく変わるのかもしれない。人とのかかわりの大切さをこの本は教えてくれた。


 これらの内容から作者は私たち読者に「深く関わりを持った人とは別れたり、死んでしまった時に後悔の無いようにその人が心に刻まれるくらいかかわってほしい」ということを伝えたかったのではないか。理由は前の段落でも書いたように少年たちはおじいさんの死を通じて彼らの心がとても成⻑した。彼らが成⻑することが出来たのは、おじいさんのこれまでの出来事や言葉が心に刻まれているからではないだろうか。人とのかかわりで大きく人生が変わるかもしれない、だから作者はそう伝えたかったのではないだろうか。人は後悔をなるべくしないようにと動くのではないか。


 死を踏まえたとき、関わった人との心に刻まれるほどの大切ななにかをお互いに残しあうことができれば後悔ではない別の道を進むことが出来るのではないだろうか。だからこそ、人と関われている今、後悔を生み出さない関わり合い方を見失わないようにしたい。

         中学 3 年男子生徒